日本ブリーフサイコセラピー学会

日本ブリーフサイコセラピー学会 第31回 オンライン大会
The Japanese Association of Brief Psychotherapy Annual Meeting

特別講演

6月27日(日) 9:00~12:00

スコット・D・ミラー博士 講演
Scott D・Miller, Ph.D.


Better Results : Using Deliberate Practice to Improve Therapeutic Effectiveness

 


スコット・D・ミラー博士は、シカゴにあるICCE(International Center for Clinical Excellence)の創設者であり、臨床、研究、研修・トレーニングなどの領域で積極的に活動を続けています。これまで6回の来日があり、その革新的で明快な内容の研修会はいずれも好評を博しています。
彼の出発点は、ミルウォーキーにあったBFTC(Brief Family Therapy Center)でのSolution-Focused Brief Therapyなのですが、90年代半ばにそこを離れた後は、治療効果の共通要因の考え方に基づいた様々な臨床実験と研究に取り組んでいました。
2000年を過ぎると、優れた臨床家(Super Shrinks)の研究を中心に、その知見に基づいたFIT(Feedback Informed Treatment) のアプローチへ、そして近年はA・アンダーソンのDeliberate Practiceの方法論をベースにしたセラピスト・トレーニングへと研究と臨床活動をシフトさせてきました。
その集大成が、去年出版されたBetter Results : Using Deliberate Practice to Improve Therapeutic Effectiveness. 治療の効果を改善するための、意図的(計画的)訓練とでも訳しましょうか?この講演では、彼の30年以上の臨床と研究を踏まえて辿り着いた現在のBetter Resultsの考え方、方法論を紹介していただきます。

司会:白木孝二 Nagoya Connect & Share
通訳:菊池安希子 国立精神・神経医療研究センター


【スコット・D・ミラー博士 主な著作】
*飲酒問題とその解決―ソリューション・フォーカスト・アプローチ,インスー・キム・バーグと共著,斎藤学監訳,白木・田中・信田訳,金剛出版,1995.
*ソリューション・フォーカスト・アプローチ―アルコール問題のためのミラクル・メソッド,インスー・キム・バーグと共著,白木孝二監訳,白木・小関・田中・高工・於保訳,金剛出版,2000.
*心理療法・その基礎なるもの―混迷から抜け出すための有効要因,バリー・L・ダンカン&マーク・A・ハブルと共著,曽我昌祺監訳,内田・黒丸・市橋・浜田・沖・舟木・沖・内田・前田・曽我訳,金剛出版,2000.
*「治療不能」事例の心理療法―治療的現実に根ざした臨床の知,バリー・L・ダンカン&マーク・A・ハブルと共著,児島達美・日下伴子訳,金剛出版,2001.
*自分としたことが,ジェフリー・A・コトラー&ジョン・カールソン編,中村伸一監訳,まずい面接―マスターセラピストたちが語る最悪のケース,金剛出版,2009

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